【ハイブリッド】
丸の内キャンパス、オンライン(Zoom)いずれでも参加可能です。
成長を前提とした従来の資本主義的な経済が世界中で行き詰まりを見せる中、新たな選択肢が求められている。歴史を振り返ると諸外国は同様の危機を迎えた際、思想や歴史的背景をもとに似て非なる選択肢を選び取った。
本講座では、20世紀の危機(1930年代)と21世紀の危機(1995-現在)というふたつの危機の時代を分析・比較・検討することで、世界はどのように危機と向き合ったのかを学び、どのような未来に向かっていくのか、歴史の方向感覚を共有する。
また、後半では「変革への挑戦」と題して、行政と民間それぞれの立場で自ら社会ビジョンを打ち立て、既成概念や障壁を壊してきた変革の当事者をゲストに招く。何を考え、どのように困難を乗り越えてきたのか、現場の苦労と希望を肌で感じてきた実践家の肉声を聴き、未来の展望を語り合う。
直面する危機を憂いているだけでは未来を切り開くことはできません。歴史に学び、正しい方向性を見定めると共に、それぞれの立場で実践できる一歩を踏み出すことが肝要です。数々の障壁を跳ね除け、明るい未来のために力強く歩みを続ける実践家とともに、私たちがそれぞれの立場でできることを探索してみたいと思います。
10月7日(土)14:00-17:00
第一次大戦の混乱から世界恐慌に至る危機の時代に、世界が選び取った選択肢は何だったのか。「Domesticated Economy(飼いならされた経済)」というコンセプトを鍵に、各国がどのように“経済を飼いならそう”として、成功あるいは失敗したのかを振り返る。
11月4日(土)14:00-17:00
新自由主義的経済システムの綻びが顕在化し、縮減期に入りつつある現代の危機において、「Commonへの回帰」の動きが広がっている。それは、交換によって営まれる資本主義的な経済から、互酬・再分配による秩序形成を重視する、本来の意味での経済への回帰でもある。アベノミクスの帰結や先進国の経済政策などを追い、その「歴史的な必然性」を考える。
12月9日(土)14:00-17:00
縮減の時代に必要なのは、すべての人びとの生存と生活を守る「ライフセキュリティ」である。その具体的施策として、医療や教育、介護、子育てといった基本的なサービスを保障する「ベーシックサービス」、人びとの生きづらさと向き合う「ソーシャルワーク」に光を当て、必要な財源のありかたとともに考えていく。
1月13日(土)14:00-17:00
原発の再稼働、防衛費拡大など日本が直面する問題を考えると、「ライフセキュリティ」の範囲が、個人の生存・生活から地球環境や国家的安全保障へと無自覚に拡張している現実が見えてくる。いま、私たちに求められるのは、足して二で割る曖昧な解決ではなく、二兎を包み込むような新たな戦略を構想し、選択すること、すなわち「態度を決める」ことかもしれない。
2月10日(土)14:00-17:00
市町村合併を迫られた小さな山村が、住民の意志で自立を選択し、地域再生に向けたドラマティックな変革に挑戦してきた。その推進者の話を聞く。
3月9日(土)14:00-17:00
介護、育児など身近な生活の問題に対して、当事者として、サービス提供者として、そしてコミュニティづくりの主体者として、数々の変革に挑戦している現場リーダーの話を聞く。