高階秀爾先生と楽しむ【人生を豊かにする芸術】

西洋と日本、豊麗多彩な物語の世界―


神話、聖書、文学、歌、、、さまざまな物語から実にたくさんの名画名作が生まれてきました。芸術鑑賞をより一層深め楽しむためにはそれら題材やテーマの理解が欠かせません。

本講座では、絵画と文学という2つの芸術を結びながら、西洋と日本の芸術作品を紐解き鑑賞します。画家の解釈や精神性、表現の特徴や個性、時代背景や文化、美の価値観、こうしたものを読み解きながら皆さんで豊かな芸術の世界を味わってまいりましょう。

高階秀爾

高階秀爾

高階秀爾先生に学ぶ芸術

日本を代表する美術史家・美術評論家の高階秀爾先生ならではの切り口と解説で、多彩な作品を鑑賞しながら学びます。
「新鮮な驚きと感動で、正真正銘の人生を豊かにする講義でした」「まさに人生が豊かになったと感じられる瞬間が幾度もあり大きな収穫をいただきました」などこれまで開催した講座も高い評価をいただいています。

おすすめする方

  • 絵画はじめとする芸術作品について理解を深めたい方
  • 芸術の奥深さに触れ、魅力を堪能したい方
  • 初めての方も、これまでご参加の方も、お楽しみいただけます

講師

高階秀爾

高階秀爾たかしな・しゅうじ

美術史家・美術評論家、大原美術館館長、西洋美術振興財団理事長、東京大学名誉教授

1932年生まれ、東京大学教養学部教養学科卒業、同校大学院在学中フランス政府招聘給費留学生として渡仏、パリ大学付属美術研究所及びルーヴル学院で西洋近代美術史を専攻。東京大学文学部助教授、同教授、国立西洋美術館長等を経て現職。2000年紫綬褒章、01年フランス、レジオン・ドヌール シュヴァリエ勲章、02年日本芸術院賞・恩賜賞、05年文化功労者、12年文化勲章、16年より日本藝術院会員。

数多くの著書を著し、特に1969年刊行の『名画を見る眼』は、50年近くにわたり名著として読み継がれ、啓蒙的役割を果してきた。ルネッサンス以後の西洋美術を専門としながら日本近代美術にも造詣が深く、著書多数。

主要著書


開催概要

日程2018年 10/11、10/25、11/1、11/15、12/6、12/13(すべて木曜日) 全6回
時間18:30-21:00(2.5時間)
定員25名
会場慶應丸の内シティキャンパス
参加費

agoraメンバーシップは講座参加費の割引と講演会の受講券がセットになったお得な制度です。申込フォームの「その他記入欄」に参加講座名をご記入ください(最初の1講座のみ必須)。詳しい内容はこちらをご覧ください。


講座内容


10月11日(木)18:30-21:00

第1回アダムとイヴの物語、『旧約聖書』「創世記」に読む名場面

『旧約聖書』の冒頭「創世記」の天地創造は、もっともたくさん描かれてきた物語のひとつです。それだけに物語の展開や作品の個性を細かに眺めていくと、実に豊かな美術鑑賞へのヒントがあります。アダムとイヴの物語を中心に天地創造の物語を楽しみます。


10月25日(木)18:30-21:00

第2回国生みと神々の物語、『古事記』にたどる日本のこころ

青木繁を代表に、画家たちは『古事記』に日本のこころの原風景を見、描いてきました。西洋に『聖書』「創世記」があるように、日本には国生みがあり神々の物語があります。神代の物語から、物語と美術の共鳴、古典をたどる面白さ、日本画ならではの美の表現をたっぷりと見ていきましょう。


11月1日(木)18:30-21:00

第3回水浴するスザンナ、世俗と神秘のはざまに

水浴するスザンナは『旧約聖書』「ダニエル書補遺」に登場し、正典とは認められていないにも関わらず数多く描かれてきた場面です。美しい人妻スザンナの裸体、老人たちの覗き見、難儀と救済、描きたかったのは何なのでしょうか。世俗的ながら神秘性と普遍性を含む物語を読み解いてみましょう。


11月15日(木)18:30-21:00

第4回信貴山縁起と源氏物語、絵巻物の面白さ

絵巻物は、日本独特の形式で物語を豊かに描き出してきました。国宝『信貴山縁起』には日本仏教の根本思想、牧歌的な自然風景、躍動感ある人々の描写などを、国宝『源氏物語絵巻』には物語の展開や心の機微などを、実に豊かに見てとることができます。絵巻物の面白さを味わいましょう。


12月6日(木)18:30-21:00

第5回ヴィーナス、古代ギリシャ神話と哲学の美の象徴

古代ギリシャ神話にアフロディーテの名で君臨したヴィーナスは、美の象徴であり続けてきました。ティティアーノは≪聖愛と俗愛≫で2人のヴィーナスを描きます。この傑作の秘密を解きつつ、古代ギリシャ神話に、プラトン哲学に、そして名画たちにヴィーナスの美をたずねてみましょう。


12月13日(木)18:30-21:00

第6回物語と和歌、美の情景にたずねる日本のこころ

『竹取物語』に始まり『伊勢物語』『源氏物語』等、物語や和歌を起点に描かれた物語絵は日本のこころです。場面に心ふるわせ、うつろいゆくものに心揺さぶられて、歌から情景を思い描いた日本画の美の系譜、美の表現、美の心を感じてみましょう。


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